こんにちは、眠り猫です。
みなさまは、夜のくらやみが怖かった思い出はありますか?
子供が夜になると「暗くてこわくて眠れない」ということがあります。
真っ暗でこわいよ
暗くて眠れないよ
寝る前に絵本を読むのが日課ですが、くらい夜も楽しいことがあると思えてくる、そんな絵本をご紹介したいと思います。
1冊目:おつきさまこんばんは―くつくつあるけのほん4 (福音館 あかちゃんの絵本)
1冊目は📘『おつきさまこんばんは』
こちらは赤ちゃんから読み聞かせできます。
優しそうな表情の、あかるいまんまるお月さまが表紙です。
真っ暗な中、ポツンと灯りのついた家があります。
屋根には猫が…
おつきさまこんばんは
よるに なったよ
ほら おそらが くらい くらい
屋根の上が明るくなり、おつきさまが顔を出しました。
シルエットだけのネコも、お月さまに興味津々で見ているのが伝わってきます。
途中雲が出てきておつきさまが隠れてしまいますが…
また顔を出したおつきさまはにこにこ笑顔!
お母さんに手を引かれた子供も手を振ってご挨拶しています。
裏のあっかんべーをしているおつきさまの表情もユーモラスで、一緒に真似してベーっとやるのがお決まりです。
陽の落ちるのが早い冬場などは、お迎えの帰りも暗く、もう月が明るく見えるのですが、この絵本を読んでいるのもあってか、子供はおつきさまを見つけると嬉しそう!
雲に隠れるとお月さま隠れちゃったと寂しがり、夜寝る時も「お外にお月さまが見えるよ」と教えてくれます。
夜暗くなると見えるお月さまに親しめると、それだけで暗くてもあかるい気分になれます。
また、子供が見られる場所に、月の満ち欠けがわかるカレンダーも置いています。(DAISO商品)
今日の月はどんなかな?と言いながら眺めてみるのも楽しいです。
2冊目:ちびくまくんとおほしさまのき
2冊目は📘『ちびくまくんとおほしさまのき』
ちびくまくんとおほしさまのき
ちびくまくんは よるが こわいのです
まっくらな おへやに はいれません
そんなちびくまくんにぱぱくまは「おほしさまの きを みに いってみようか」と誘います。
「でもおそとはまっくらでこわいよ」、というちびくまくんにぱぱくまは楽しそうにキャンドルを用意して、ままくまはあったかいアップルティーを水筒に入れてくれます。
それでも怖いちびくまくんは、ぬいぐるみのモモをしっかりと抱いて、ぱぱくまの服の裾をぎゅっと握りしめて恐る恐る出発します。
風が吹き抜けて草を揺らす音にも怖がりますが、ぱぱくまは優しく、歌を歌っているんだよと言います。
そしてついた先には美しい黄色の花をつけた”おほしさまのき”が…
地面にも黄色い花々が咲き乱れてそちらも星のようです。
あたたかいアップルティーを飲んでからだがあたたまると、目がトロンとなり眠くなってきたちびくまくん。ぱぱくまにおぶってもらってお家に帰ります。
くらくて何が潜んでいるのかわからない外にも、美しい楽しい世界があるとわかると、怖いだけじゃないと思い出して、夜ねむることができるようになる気がします。
そんな素敵な安心できる思い出を増やしていってあげたいなと思える絵本です。
ちびくまくんが抱いているモモのように、握って安心できるぬいぐるみやタオルなども一緒にあるとより安心できそうです。うちも頂いた丸洗いできるぬいぐるみタオルを抱いて一緒に寝ています。
3冊目:きみだけの夜のともだち
3冊目は📘『きみだけの夜のともだち』
フランスの絵本で作家の西加奈子さんが翻訳されています。
不安そうな表情の小さな男の子、ガスパールはベッドに入り、ねむろうと夢を見ようとしますが、いろんなことを考えてしまって眠れません。
きみだけの夜のともだち
ガスパールは、くらやみがこわいのです。
「ぼくに夜だけのともだちがいてくれればなぁ
小さくてもいいから」
そのとき…
ガスパールの部屋の中で何やら声がします。
どこから現れたのか、小さなネズミが話しかけてきたのです。
ネズミに連れられて、階段を降りていくガスパール。
さまざまな夜の友達と出会います。
モグラの”ししょ”さんは宇宙についての本を開いてくれます、こんな素敵な読み聞かせってあるでしょうか!
出てくる夜だけのともだちにも、それぞれ苦手なものや怖いものがあって、自分だけじゃないんだと思えます。
浮き輪をつけてふるえているペンギンを見つけたガスパールは寒いのかと尋ねますが、ペンギンは「さむくないよ、こわいだけ」と答えます。
「あたし、水がこわいの。
きみだけの夜のともだち
ジャンプするのもこわいし、
雪もこわいし、
ほうれん草もこわいし、
あと、ちょうちょもこわい」
こんなことがこわいの?と思われそうですが、子供の頃って大人にとってはなんでもないことでも”よくわからない”、”やったことないとい”うだけでこわいものだと思い出させてくれました。
ガスパールは自分にもこわいものがあるからこそともだちのこわい気持ちに共感できるし、逆に「怖がるその子の友だちになって力になってあげたい」という気持ちが芽生えてきます。
みんなそれぞれ、何かが「こわい」という気持ちがあるけれど、一緒にやる友だちがいることで、やってみようと思えたり楽しくなったりするんだなぁと感じます。
そうやって子供は成長をしていくのでしょうね。
幻想的で色彩豊かで美しいこの世界を、ぜひ楽しんで読んでみてください。
終わりに
こわいという気持ちは誰もが持っていて、特に知らないことだらけの赤ちゃんや子供はより強い気がします。
赤ちゃんや子供が暗闇を怖がったり眠らなかったりで、親も辛くなることがあると思いますが、少しずつ安心感を得られる体験をすることで、そんなにこわいことばかりじゃないよと学びます。
最近は夜、夫と子供と蛍を見に行きました。
たーくさん飛んでたよ!
ぱぱにほたるがとまったんだよ〜
そのように興奮して教えてくれました。
暗い夜だからこそ楽しめることもあると、絵本や体験を通じて知っていってもらえたらなと思います。
すみれの絵本で紹介している『はるとスミレ』も夜にお出かけするワクワクする絵本です⇩
コメント