こんにちは、眠りねこです。
アンパンマンで有名なやなせたかしさんの絵本
他の作品を読んだことがありますか?
やなせたかしさんは高知県香美市香北町にご実家があります。
そちらに「やなせたかし記念館」の「アンパンマンミュージアム」もあり、私も子供と一緒に訪れたことがあります。
隣には、アンパンマン以外の作品と絵本を中心にした「詩とメルヘン絵本館」があります。
受付してすぐに、やなせさんの絵本がたくさん置いてあるコーナーがあり、子供用の小さな椅子があって訪れた際に読んでとせがまれました。
私はアンパンマンのアニメを見て育ちましたが、残念ながら、それ以外の絵本について子供の頃にあまり読む機会がありませんでした。
アンパンマンの他にこのような絵本もあるのだと知り、いざ子供に読み聞かせようとしたものの、自分が泣いてしまった、そんな絵本をご紹介します。
チリンのすず
1冊目は『チリンのすず』
(参照:Amazon)
チリンのすず 序文
チリンの すずで おもいだす
やさしい まつげを ほほえみを
チリンの すずで おもいだす
このよの さびしさ また かなしみ
チリンはこの春生まれたばかりの仔羊です。
お母さんから、ひつじをたべるオオカミについて気をつけるように言われますが、まだ小さいチリンは「ほんとかなぁ」とおかあさんのいうことがよくわかりません。
ある日牧場がオオカミに襲われ、チリンをお腹の下にかばったお母さんは死んでしまいます。
チリンは泣きながらある場所へ向かいます…
子供時代の何も知らず母親に包まれた、幸せな時間。
でも、生きていると悲しいこと、理不尽なこと、腹が立つこと、相手を憎む気持ちも出てきます。
大人になっていく過程で、世の中は善悪で割り切れない寂しさや悲しみがあると感じられる絵本です。
『チリンのすず』
(参照:Amazon)
やさしいライオン
2冊目は『やさしいライオン』
(参照:Amazon)
やさしいライオンより引用
ムクムクは ブルブルに こもりうたを うたって きかせました。
ブルブル いいこね
ねむりなさい ねむりなさい
ミルクをたくさん のみなさい
たくさん たくさん のみなさい
ブルブル いいこね ねむりなさい
ブルブルはみなしごのライオンです。
いつもブルブルと震えているからブルブルという名前でした。
むくむく太っていてムクムクという名前の犬が、おかあさんの代わりをすることになりました。
ムクムクに育てられ、優しいライオンになったブルブル。
大きくなり、離れ離れになった二人でしたが…
体は大きくなったブルブルですが、ムクムクが大好きな気持ちは子供の頃のまま。
表紙にある、大好きなムクムクといられるのが本当に幸せそうなブルブルをみると、その後の展開を思い出してしまって、胸が締め付けられます。
『やさしいライオン』
(参照:Amazon)
終わりに
この2冊は読んでいると泣いてしまいます。
まだ、生死などの概念がよくわからない子供は、お母さんどうしたの?と不思議そうです。
子どもが自分で文字が読めるようになったら自分で読んで、この優しい世界観を忘れずにいてほしいなと思います。
さらに興味が湧いて探してみると、やなせたかしさんとほぼ日の糸井重里さんの対談がありました。
2013年、やなせさんが94歳の時に行われたこの対談に出てくる数々のエピソードに、やさしいお人柄が滲み出ています。
アンパンマンのように人に分け与えている人生なのだなと、さらにそれが慕われる理由にもなり、やなせさんの人生を形作っているのだなと感じました。(この2ヶ月後に亡くなられました)
『「箱入りじいさん」の94年。』
(参照:ほぼ日刊イトイ新聞)https://www.1101.com/yanase_takashi
戦争を経験された世代ですし、良いことも悪いことも色々な体験をされてきたと思います。
その中で、その人にとって本当に大事なものは何か、考えさせられる絵本です。
自分は大事なものを大切にできているかな、と振り返りたくなります。
また、来年2025年春にはNHK連続テレビ小説「あんぱん」も予定されていますね。
妻の小松暢(のぶ)さんの目を通して、やなせさんの生涯を追体験していけるのではないかと非常に楽しみです。
(参照:高知新聞社)https://www.kochinews.co.jp/article/detail/69011
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