こんにちは、眠りねこです。
先日のGW、山形県鶴岡市にある加茂水族館に行ってきました!
10年ほど前に、この水族館が舞台になった映画をみて、クラゲを集めた水族館があるんだと知り、いつか行ってみたいと思っていました。
実際に行ってみて、クラゲの不思議な生態や、多様な姿に魅了されました。
クラゲ以外にも、海へつながる山形の自然豊かな川にいる生き物の展示もあります。
また、海洋プラスチックの展示コーナーをみて、プラスチック汚染について考えるきっかけになりました。
帰ってきてから関連書籍を子供と読んでみたので、そちらもご紹介したいと思います。
小学生なら長期休みの自由研究で取り組んでみてもよさそうです。
加茂水族館 基本情報
場所
駐車場
トンネルの脇に細道があり、駐車場の入り口はこちら(赤い矢印)にあります。
開館時間・休館日
◉開館時間:9:00〜17:00(最終入館は16:00まで)
◉休館日:年中無休
基本料金・割引など
◉基本料金(団体は10名以上)
一般(高校生以上) 個人¥1500 団体¥1350
小・中学生 個人¥600 団体¥500
幼児 ¥無料
◉年間パスポート・割引について
加茂水族館のサイトをご確認ください
https://kamo-kurage.jp/nyukan/
訪問時期に注意!水族館リニューアルのため臨時休館予定があります
現在80種のクラゲがいるそうですが、さらに100種を目指すそうです。
そのため新棟建設、本体棟の改修のため臨時休館期間があります。
予定臨時休館期間は2025年11月〜2026年2月です。
進捗によって変動する可能性があるので、この期間にかかりそうな方はサイトをチェックしてください。
【加茂水族館のリニューアルについて】
https://kamo-kurage.jp/oshirase/post-kurage17588/
さらに増えるクラゲがどのように展示されるのか楽しみです!!
見どころ
たくさんあるのですが特に印象に残ったものをピックアップしてみたいと思います。
庄内の淡水魚・海水魚コーナー
こちらでは鮭の稚魚がたくさん泳いでいました。
庄内の川を再現したこのエリア。
ここでうまれた鮭の子どもたちもやがて広い海へ旅立って、また帰ってくるのでしょう。
かえってきたさけ (アーノルド・ローベル絵)
ちょうど最近子供に読んでいたアーノルド・ローベルの絵本『かえってきた さけ』をリアルに体感できる場所でした。(参照Amazon)
美味しくて大好きな人も多い「鮭」がどこで誕生して、餌をとって大きくなって、海に出て、また生まれた川に帰ってきて産卵しているのかを知ることができる本です。
流れに逆らいながらの大変な道のりを、本能に突き動かされて、生まれた川に帰ってきているんだなと知ることができます。
海外の本ですが、冒頭に訳者の杉浦宏さんが日本の鮭の生活の様子についても解説されています。
この庄内に流れる川にも鮭が帰ってきて、また生まれて海に戻っているのを考えると、海と川のつながりをより感じられる絵本です。
個人的にはこの絵本のタイトルのフォントが素敵だなと思っています。
『かえってきた さけ』
クラネタリウム
こちらはクラゲを集めた展示コーナー『クラネタリウム』!!
80種のクラゲが展示されているそうです。
美しいクラゲがふわふわと漂っています。
写真では伝わりにくいのですが、光を放っていて、それが虹色に変化しながら漂っていて幻想的で時間を忘れて魅入ってしまいます。
みなさん立ち止まりながら、じっくりみていました。
繁忙期はゆっくりみられないので、少し時期をずらして見に行かれるのがおすすめです。
こちら(下)は円筒型の水槽に漂う、ジェリービーンズのような美味しそうな色・質感のクラゲたち!!
透けて見える奥のエリアでは小さな赤ちゃんクラゲが育つ様子を見られます。
誕生したばかりのクラゲは、本当に小さくて試験管の中に小さいながらもちょこちょこ動いていました。さらに顕微鏡の拡大画像を大きなモニターに写しているものも見ることができます。
規則正しく伸縮する様子は、心筋細胞のようだなぁと思いました。
子供用の入場券も赤ちゃんクラゲの写真でした。
横のアイスは売店で買ったクラゲ入りアイスです(笑)アイスの味はもちろん美味しいのですが、ところどころにつぶつぶした食感のものがあり、これがクラゲのよう。初めてクラゲをいただきました。
今回は寄りませんでしたが、館内に本格的な日本食レストランがあり、庄内浜で採れた地物鮮魚を使ったメニューや、クラゲ水族館ならではのクラゲラーメン、こちらでもクラゲアイスなどがいただけるそうです!
そして、最後にあるミズクラゲの水槽は圧巻です!
下からぼーっと見上げていると、時が経つのを忘れてしまいそうになります。
左下にある黒いものはピアノで、こちらで定期的に演奏会があるようです。
クラゲ水槽の前でプロの演奏を聴くというのは贅沢な時間でお近くの方は羨ましいです。
水族館とあわせて読みたい!見たい!
読みたい!絵本:クラゲかんちょーのクラゲじまん (ほるぷ水族館えほん)
美しいクラゲの絵本もあります。
『クラゲかんちょーのクラゲじまん (ほるぷ水族館えほん)』
(参照Amazon)
文字が読めない子も写真で楽しめますし、ビジュアルブックとしても美しいです。
子供もお気に入りで、まだ字は読めませんが、自分で開いて眺めて楽しんでいます。
『クラゲかんちょーのクラゲじまん (ほるぷ水族館えほん)』(参照Amazon)
読みたい!図鑑:みんなが知りたい! クラゲのすべて きれいな姿や色の魅力からゆらめく動きのヒミツまで (まなぶっく)
2024年7月1日新発売の図鑑もあります。
『みんなが知りたい! クラゲのすべて きれいな姿や色の魅力からゆらめく動きのヒミツまで (まなぶっく) 』(参照Amazon)
このような本と一緒に水族館で観察すると、より学びが深まりそうです。
『みんなが知りたい! クラゲのすべて きれいな姿や色の魅力からゆらめく動きのヒミツまで (まなぶっく) 』(参照Amazon)
見たい!:公式YouTubeチャンネル
また私もこちらにきて初めて知ったのですが、加茂水族館には公式YouTubeチャンネルがあります。
こちらは水族館のクラゲの紹介動画です↓
他にも、土曜夜から日曜朝にかけて「オールナイトかもすい」という一晩中クラゲが動いているのを癒やしの音楽とともに流しているものもあります。
最新のライブ映像は普通に見られ、アーカイブはチャンネルメンバー限定です。
暑い夏の夜、お気に入りのクラゲを見て涼みながらぼーっとする時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?
プラスチック汚染について考える
途中にあるコーナーで気になるものがありました。
海亀が可愛いなと思って入ったら、その奥にプラスチックの海洋汚染についてのコーナーがありました。
先ほどの海亀はクラゲを食べるのですが、海に漂うビニール袋をクラゲと間違えて食べてしまう事故が起こっているそうです。
砕けて小さくなった海に漂うマイクロプラスチックごみも魚などが誤って食べてしまうなどの問題になっているとのこと。
『暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方』
様々な海洋生物がプラスチックを誤って食べています。(中略)プラスチックの誤食によって、消化管を傷つける、含まれる毒に汚染される、分解されないプラスチックが胃腸に詰まって本物の餌が食べられず飢餓になる、といったことが実際起きています。
2020年7月にレジ袋が有料化して、今はマイバッグを持ち歩くのが当たり前になっていますが、その背景にはこうした海洋汚染問題があったのだと改めて考えさせられました。
なので、家に帰ってから海洋汚染についての本を子供といくつか読んで勉強してみたのでご紹介します。
ステラとカモメとプラスチック うみべのおそうじパーティー
1冊目は『ステラとカモメとプラスチック うみべのおそうじパーティー』
(参照Amazon)
海辺の街に住む小さな女の子「ステラ」はベランダにくるちいさなカモメのお友達「ミューちゃん」が大好き。毎日ワクワクして待っています。
いろんな宝物を持ってきてくれて毎回楽しみにしていたのですが、最近はプラスチックでできたものばかり…
ある日、とうとうミューちゃんが来なかったので、心配して探しにいくと、浜辺で元気がないミューちゃんを発見します。具合が悪そうなので、急いで獣医さんにみてもらいます。
すると…何とお腹にたくさんのプラスチックが!
ステラはミューちゃんのために自分ができることは何か、一生懸命考えます。
掃除を始めてみましたが、海岸は広すぎて、自分たちだけでは完全にキレイにすることはできません。
そこで思いついたのが「うみべのおそうじパーティ」!!
みんなの手を借りてたくさんの人でお掃除すれば、早くキレイになります。
町の人や、お手紙を書いたチョコレート会社の人たちも参加して、みんなで海辺をキレイにしようと駆けつけて、お掃除パーティに取り組みました。
よくみると、そこには治療を終えたミューちゃんの姿も…
自分にできることをやろうとする、一人でできないことも、人の力を借りてやろうと工夫する大事さも教えてくれます。
『ステラとカモメとプラスチック うみべのおそうじパーティー』
プラスチックマン
2冊目は『プラスチックマン (SDGsシリーズ)』
(参照Amazon)
何ともインパクトのある表紙です!この子は誰なのでしょう??
葛飾北斎の「不獄三十六景 神奈川沖浪裏」とそっくりなこの絵。
現代では工場が立ち並び、川から流れ出るゴミが漂う悲しい景色になってしまっています。
身の回りにある便利なものは大抵プラスチックでできています。
工場でプラスチックを作って、使い捨てのプラスチックがどんどん捨てられています。
海に流れていったプラスチックゴミは、生き物に巻き付いて弱らせたり、太陽の紫外線で劣化して、波にもまれ小さくなっていき、それを魚が食べ物と間違えて食べてしまったりしてしまいます。
珊瑚も死んでいき、街ではプラスチックの問題をめぐり喧嘩が絶えなくなってきた…
そんなあるときに、プラスチックのゴミからプラスチックマンが生まれました。
近くにポイ捨てする人を感知し、プラスチックマンはその人のところへ向かいます。
どうやってやめさせようとするのか、人々は彼をどう思うのか、これからどうなって行くのでしょうか!
プラスチックマンが少しづつ人々を変えていく…この続きは、ぜひお手に取って読んでみてください。
プラスチックモンスターをやっつけよう! きみが地球のためにできること
さらに知りたくなった未就学〜小学校低学年くらいのお子さんにはこちらの本が良かったです。
『プラスチックモンスターをやっつけよう! きみが地球のためにできること』
(参照Amazon)
世界中で生き物が傷つく様子が知られるようになり、どうやらその原因が「プラスチック」だということがわかってきました。プラスチックは便利だけれどモンスターな一面もあったのです。
プラスチックモンスターには4つの特徴があり、絵でわかりやすくまとめてくれています。
①とりつく:動物たちに網や袋が取り付いています
②エサのふりをする:紫外線や波でも小さくなって餌と間違えます
③毒を出す:加工しやすくするための添加剤が溶け出してきて、生き物に影響します
④パワーアップする:海に漂う有害物質を取り込んで、毒性がパワーアップしてしまいます
プラスチックの種類ごと危険度と一緒にモンスターに見立てていて、子供が興味を持つような内容になっています。
家や学校にもたくさんのプラスチックモンスターが住んでいます。探してみるとこんなに?!とびっくりしてしまいます。
チャレンジのページもあり、実際に行動して向き合うことのできる流れになっています。
チャレンジ①プラスチックゴミを数えてみよう!
チャレンジ②プラスチックゴミを拾ってみよう!
チャレンジ③浜辺にかくれたマイクロプラスチックを見つけてみよう!
チャレンジ④プラスチックを買わないようにしよう!
チャレンジ⑤みつろうラップを作ってみよう!
チャレンジ⑥お店や政治家に話してみよう!
夏休みの時間があるときに、自由研究として取り組んでみるのも良さそうです。
『プラスチックモンスターをやっつけよう! きみが地球のためにできること』
海のプラスチックごみ 調べ大事典
小学生中学年〜はこちらの本も良かったです。
『海のプラスチックごみ 調べ大事典』
(参照Amazon)
大事典とあるように、しっかりした作りの大きめの本で読み応えがあります。
ニュースを見て気になったところを調べるという使い方もできそうです。
中身は各章ごと見開きのテーマで、右ページは写真や図が添付され、視覚にも訴えてきます。
全ての漢字にひらがなも振られています。
日本の海岸にこんなにたくさんのゴミがあったのかと驚くような、写真と地図です。
先進国のゴミを中国に輸出していたとういう驚きの事実も載っています。
中国が受け入れをやめたことで、行き場のないゴミが一気に増えてしまっています。
マイクロプラスチックゴミは海の生き物に影響を与えるだけではなく、回り回って、人の体にも入ってきます。
海も地球も生き物も、みんな繋がっているのです。
プラスチックは海に出て行く前に、まず私たちの身の回り、川のゴミとして始まります。
日本がどのような取り組みをしているのか、大人の私も知らないことが多くて学びになりました。
文章を読んで、地図やグラフや図を読み解いて、考えるという力をつけるのにも役立ちそうですし、こちらの本も夏休みの自由研究などにも良さそうです。
暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方
こちらはより実践編!
『暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方』(参照Amazon)
私たちの身近なプラスチックを、なるだけ少なくして行くにはどのような選択肢があるか、具体的な製品や生活の方法がたくさん出ていて非常に参考になります。
出版社より
どうしたらこの問題を解決できるでしょうか?
取り組むべき課題はたくさんありますが、主な方法は4つ。蛇口を閉めてプラスチックの生産量をぐんと減らすこと。
『暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方』
管理できていないゴミを徹底的に減らすこと。
プラスチックの再利用とリサイクル率をあげること。
環境に出てしまったゴミを清掃すること。
我が家でも、マイバッグやマイボトルはすでに定着しているのですが、日常使うものを見直して、プラスチック製品を買うこと自体をさらに減らしていくことで、自分達が出すゴミを減らすなど、できることから取り組んでみたいです。
『暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方』
終わりに
最初は、クラゲの展示数で世界一を誇る唯一無二の水族館でクラゲを見てみたい!と思っていただけでした。
美しく不思議なそのクラゲたちに心を奪われつつも、海を取り巻く問題にも触れて、子供と一緒に身の回りのプラスチックを見直すきっかけになりました。
海の生き物が間違って食べてしまわないように、気をつけないといけないんだね!
学んだことを活かし、日々の選択の際に、より環境に配慮したもの、よりプラスチックを使わないものにシフトしていって、無理のない範囲でプラスチックフリーを日常生活に取り入れていきたいと思います。
新潟のマリンピア日本海にも行ってきました。
コメント
めちゃめちゃ興味深い記事をありがとうございます!!
水族館でも海洋プラスチックゴミに関する展示や注意喚起が増えてきましたね。
心が痛みます。
後半でご紹介いただいた本を私も読み、身近なところから実践していこうと思いました
あころさん
ありがとうございます!私もこれまで知らずにいたことに心が痛みます。
道端のゴミも、川に落ちて流されて、海に出てしまうこともあるとのことなので、海の近くでなくても身の回りからプラスチックゴミを減らすことが大事だなと痛感しました。
クラゲの生態からプラスチック汚染まで、色々学びが多かったです!