【やなせたかし先生】戦争・妻との出会い・弟との思い出~人生を振り返る

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こんにちは、眠りねこです。

NHK朝ドラ『あんぱん』で再び話題になっている、アンパンマンで有名なやなせたかし先生についての本を読んでみました。

これらの本を読んでからドラマや絵本を読むと、その背景に込められた思いが伝わってきます。

戦争体験者としての声や、自分のやりたいことを模索して、根気よく続けて諦めなかった人生哲学を学ぶことができました。

TVのインタビューで語ったお話や、新聞社時代をまとめたムック本、弟さんへの思いを綴った詩集や挿絵を書いた絵本などをご紹介します。

目次

何のために生まれてきたの?

何のために生まれてきたの?

出版:PHP研究所

こちらはアンパンマンの歌で有名なフレーズがタイトルのインタビュー本です。

NHKBSプレミアムの番組「100年インタビュー/漫画家・やなせたかし」(2012年7月16日放送)をもとに単行本化された本です。

どのような体験からアンパンマンが生まれたのか。

アンパンマンは普通のヒーローとは違う、弱いヒーローですが、やなせたかし先生の考える正義とは「おなかが空いて飢えて死にそうな人に自分のパンを分け与える」でした。

NHK朝ドラでも、戦地で飢えていた敵の兵士に卵を茹でて分け与えてくれた女性にその精神を感じました。

殻もむかず必死に食べていたたまご

かたき役のバイキンマン登場の経緯やテレビ化のきっかけも書かれていました。

バイキンマンとアンパンマンの関係ってそういう意味だったんだ!と目からウロコでした。

有名な”なんのために生まれて~”の『アンパンマンのマーチ』や『手のひらを太陽に』にまつわる話など、やなせ先生ご本人の語りがそのまま文に綴られています。

目が悪くなり、引退も考えていた矢先に東日本大震災が起こります。

アンパンマンマーチの歌に励まされた人々や、アンパンマンの絵に喜ぶ子供達の姿に、引退している場合じゃないと、自分にできることを実行するやなせ先生。

順風満帆とはいかず、遅咲きだったやなせたかし先生の人生哲学がたくさん散りばめられている本です。

何のために生まれてきたの?

やなせたかし はじまりの物語: 最愛の妻 暢さんとの歩み

やなせたかし はじまりの物語: 最愛の妻 暢さんとの歩み

出版:高知新聞社

こちらは、やなせさんが実際に勤めていた高知新聞社から出たムック本です。

後に妻となる暢さんとの出会いはこの高知新聞社でした。

ドラマではやなせ先生と暢(のぶ)さんは同級生で幼馴染と描かれています。

こちらの本にはお二人の生年月日が出ており、やなせたかし先生は1919年2月6日生まれ暢さんは1918年5月18日生まれとあるので4月はじまりの学校なら確かに同級生です。

実際は幼馴染ではなく、暢さんは他県で育ち、途中で高知へ引っ越してきたようで暢さんのファミリーヒストリーも載っています。

外で働く女性が珍しかった当時、高倍率をくぐり抜けて合格した実際の暢さんの働きぶりも知ることができます。

速記もできる記者として活躍

当時のエピソードや資料が、豊富な絵や写真とともに載っているので読みごたえがありました。

周辺の方やご家族のインタビューも豊富で、実際にやなせさんや暢さんが書かれた記事と注釈がそのまま読めるのも、この本ならではではないでしょうか。

ドラマ『あんぱん』でも観ましたが、少ない人員で雑誌を一から作り上げる大変な作業。

ここでやなせさんの漫画や挿絵がたくさん出て、いかに重宝され活躍されていたのが伝わってきます。

絵や漫画だけではなく、記事や編集長もつとめていたりと、なんでもこなし仕事の基礎を身に着け鍛えていった過程が垣間見えます。

巡り合ってしまうと、それまでやってきたことが全部役に立つ。

引用:何のために生まれてきたの?

また、新聞社に至るまでの経歴ご親戚のお話や晩年の暢さんが、がんで闘病しながらも自分がいなくなった後もやなせさんを支えるために行ったエピソードなど、実際に親交のあった方からのインタビュー記事なども豊富です。

絵本『アンパンマン』に至る、やなせたかし先生の足跡をぜひ読んでみてください。

やなせたかし はじまりの物語: 最愛の妻 暢さんとの歩み

やなせたかし おとうとものがたり (絵本・児童書)

やなせ先生が弟さんとの思い出や思いを綴った絵と詩の本です。

やなせたかし おとうとものがたり (絵本・児童書)

出版:フレーベル館

2歳下の弟、千尋さんに問いかけた、冒頭の言葉が心に響きます。

弟よ

君の青春はいったいなんだったのだろう

引用:やなせたかし おとうとものがたり (絵本・児童書)

上半分が絵で、下に詩が描かれた本で、弟さんへの思慕が伝わってくる優しい絵と詩です。

他の絵本と違い、白黒でスッキリ描かれた絵。

ご本人が弟への”レクイエム(鎮魂)”として書いたとあるように、色のない絵から悲しみが伝わってきます。

時に兄弟姉妹というものは、可愛かったり、憎らしかったり、妬ましかったりと複雑です。

シーソーをするように自分の方が上だと優越感にひたったり、下がって惨めに感じたり…

しかし、それも相手がいてこそ、ということを『シーソー』という詩で考えました。

一人ではシーソーもできない

巻末にご自身と弟さんのことを綴ったエッセイも収録されています。

小さい頃の弟さんはコンパスで書いたような丸顔で、アンパンマンを書いていると思い出して切なくなるというお話も聞いたことがあります。

やなせ先生のような悲しい体験をした方がたくさんいた時代。

失われたものの多かった戦争を振り返り、今の日本の平和のありがたさを噛みしめ、今後もこのようなことがないようにしていきたいと考えさせられる本でした。

やなせたかし おとうとものがたり (絵本・児童書)

はやくおおきくなりたい (PHPわたしのえほん)

こちらは童話作家のこやま峰子さんの文に、やなせたかし先生がイラストを描かれています。

はやくおおきくなりたい (PHPわたしのえほん)

著:こやま峰子、イラスト:やなせたかし、出版:PHP研究所

主人公のまさとくんは、今日から小学校一年生。

まさとくんの願い、それは…

『はやく おおきくなりたい!』

まさとくんは4人家族。

お父さん、お母さん、お兄ちゃんがいてお茶碗も靴も服もみんな、まさとくんより大きいのです。

いつか自分が一番大きくなるんだ!とまさとくんは思っています。

豊かな色彩と、やなせたかし先生の伸びやかな構図を楽しめます。

また、戦争を体験して、こんな日々を奪われたご自身や人々を目にしたやなせ先生が描かれたと思うと、この絵本の中の家族や友人との温かな日常がより一層、心に沁みてきます。

やなせ先生も、本来はまさとくんと同じ4人家族でした。

お父さん、お母さん、自分、そして弟

5歳でお父さんが亡くなり、弟さんも養子に出され、お母さんも再婚し、親類の家で育ち、まさとくんとおなじ頃には実の親に甘えられない環境でした。

ご自身のご家族や弟さんを思い出して、こんな体験をしたかったと思いながら描いたのではないかと考えると泣けてきてしまうのは私だけでしょうか。

こちらはNHKドラマあんぱんが始まるにあたり、絶版していた古い本を電子化したのか、電子書籍のみのようです。

書店等では読めませんが、Kindle Unlimitedで読めるのでぜひ登録して試し読みしてみてください。

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おわりに

自分の子供時代からあるアンパンマン。

今では我が子が大好きで、少し大きくなっても、おもちゃやぬいぐるみで遊んでいます。

こどもねこ

アンパンマンもバイキンマンもどっちも大好き!

子供時代は単に『好きなアニメの一つ』としてしか考えていませんでした。

やなせたかし先生について、その人生と考えの背景を知ることで、作品や先生をより好きになりました。

子ども世代に”人により優しい社会”を渡していけるように、これからもやなせ先生の残してくれた作品と言葉を伝えていきたいと思います。

やなせたかし先生の名作えほん

他の記事でアンパンマン以外のオススメ名作えほんも紹介しています。

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